鹿児島を代表する老舗百貨店グループ・株式会社山形屋は、長年にわたりCSRの一環として環境活動を重視してきました。2024年度からは、新たにグループ全体での脱炭素推進に向けて、鹿児島市と共同でCO₂可視化ツール「タンソチェック」を導入。環境方針の実践と経営の“見える化”を同時に推進し、2022〜2024年度の3年分のCO₂排出量を一元的に管理・分析する体制を構築しました。
鹿児島・宮崎・川内・国分…グループ各社・各拠点を網羅 算定対象は、以下を含む17を超える事業所・関係会社に及びます。
Scope1・2だけでなく、Scope3の項目も積極的に収集 各社・各拠点において、以下のような情報を年度別・拠点別に整理・登録しています。
- Scope1・2: 電気・ガス・ガソリン・軽油・重油など
- Scope3関連: 走行距離、印刷物、包装紙・紙手提袋、生ゴミ・ハンガー等の廃棄物、リサイクル量、環境配慮商品数など
グループ内でのデータ収集体制は、部門横断的な協力のもとで構築される先進的な取り組みです。
CSR方針の「実行力」を支えるデータ基盤 山形屋グループは、「循環型社会形成および地球温暖化防止に積極的に取り組む」と掲げた環境方針のもと、これまでも以下のような実践を重ねてきました。
- 省エネ: 屋上緑化・照明LED化・空調緩和
- 資源削減: レジ袋・紙手提袋の有料化によるマイバッグ推奨
- 教育・啓発: 共育講座「山形屋エコ拝見」、環境ウィーク、環境朝礼
- 地域連携: 鹿児島市やかごしま環境未来館との共同イベント、清掃活動
- ライフスタイル提案: 環境配慮商品の拡充、衣料品引き取りキャンペーン
これらのCSR活動に、CO₂排出量の定量データを加えることで、企業としての説明責任・戦略性が大きく向上しています。
データから次のアクションへ:店舗・部門ごとの最適化 今後は、店舗・部署ごとの排出構造の違いを踏まえて、重点施策の優先順位付けや、再エネの導入を検討していく予定です。山形屋が長年掲げてきた「環境に配慮した暮らしの提案」は、店舗そのものの運営・物流・情報システム・駐車場管理などあらゆる部門で“環境貢献型”へと進化しています。
鹿児島から、業種横断型のロールモデルを 山形屋グループの挑戦は、単なる環境負荷の削減ではなく、地域社会との共創・実践知の蓄積・業種横断の可視化モデルの創出を目指すものです。百貨店・流通業から始まる脱炭素イノベーションの歩みは、今後さらに多くの企業・自治体に波及していくことが期待されます。

