運送会社が挑戦し、SBT認証取得に成功

鹿児島市を拠点に物流・倉庫業を展開する安全産業株式会社は、2025年4月に中小企業向けSBT(Science Based Targets)認証を取得。CO₂排出量の可視化にあたっては、中小企業向けCO₂算定ツール「タンソチェック」を活用し、拠点ごとの排出量を定量的に把握しました。鹿児島市内の運送・物流業界として初のSBT認証取得事例となり、地元の脱炭素のロールモデルとしても注目されています。
脱炭素経営の起点は「見える化」
安全産業では、全社的な脱炭素の取り組みに向け、まずScope1・2のCO₂排出量を定量的に把握する必要性を認識。
複数拠点(鹿児島・熊本・福岡・宮崎・埼玉)にまたがる事業所のエネルギー使用状況を収集し、『タンソチェック』を用いて排出量を迅速かつ一元的に算定しました。
特別な専門知識がなくても使えるUIや、拠点ごとの算定ロジックの標準化が可能な点が評価され、現場との連携もスムーズに。データの蓄積と比較が可能なSaaSツール導入によって、初年度での全社算定が完了しました。
タンソチェックの活用で、SBT認証をスムーズに取得
排出量データに基づき、2030年までにScope1・2の排出量を49%削減する目標を設定。
これをSBTイニシアチブ(SBTi)に申請し、2025年4月に中小企業向けSBT認証を取得しました。
「自社での算定が困難」とされがちな中小企業にとって、ツール導入により短期間で認証申請に至りました。
働きやすさと環境への配慮を両立するサステナブル経営
安全産業は、CO₂削減だけでなく、健康経営認証や「働きやすい職場認証(二つ星)」など、従業員のウェルビーイング向上にも積極的。
環境配慮と人への配慮を同時に推進することで、“地域に根差し、持続可能な成長を目指す企業像”**を明確に描いています。
鹿児島市の運送企業から広がる、地域の脱炭素意識

安全産業のように、地域に根差した企業が具体的な行動を起こすことは、地域社会にとっても大きなインパクトがあります。
鹿児島市内で初のSBT認証を取得した運送会社として、「鹿児島市発のサステナブル経営モデル」を築きつつあります。

