公開 2026.10.22

広島県・広島市の事業者向け脱炭素補助金

この記事では、広島県と広島市、県内の主要市が令和8年度(2026年度)に実施している事業者向けの脱炭素補助金を整理します。県の大型の省エネ補助金の仕組みと受付状況、広島市内の事業所が使える制度の範囲、福山市など他市の制度の内容が分かります。

広島県・広島市の制度の全体像

広島県の事業者向け設備補助の中心は「広島県中小企業省エネ設備等導入支援補助金」です。一方、広島市の令和8年度の脱炭素関連の設備補助は家庭向けが中心で、事業者向けの制度は確認できませんでした。広島市内の事業所は、県の制度と国の制度を軸に考えることになります。

令和8年度の主な制度(2026年10月22日時点)

広島県

  • 中小企業省エネ設備等導入支援(1/2、診断に基づく場合2/3、上限500万円):2期まで終了
  • 課題解決型太陽光発電施設導入(1/2、上限800万円):募集終了
  • 創エネ・省エネ設備導入促進(幼稚園・保育所等):12月18日まで

広島市

  • 事業者向けの脱炭素設備補助:令和8年度の募集は確認できず
  • 家庭用スマートエネルギー設備等設置補助(個人向け)

県内の主な市

  • 福山市:太陽光・蓄電池は受付中
  • 呉市・三原市・東広島市・廿日市市にも事業者向け制度

県・市の公式ページによる。

県:中小企業省エネ設備等導入支援補助金

県内に事業所を持つ中小企業等が、省エネ設備・断熱窓・創エネ設備を導入する費用を補助する制度です。令和8年度の予算額は20億円と、県の事業者向け補助としては大きな規模です。

  • 対象者:中小企業基本法の中小企業者(みなし大企業を除く)、個人事業主、中小企業団体等、医療法人・社会福祉法人・NPO法人などで従業員300人以下の法人
  • 補助率:2分の1。省エネ診断に基づく設備導入の場合は3分の2
  • 上限額:500万円
  • 対象経費:設備費と、配管・配線・据付など導入に直接必要な工事費。運搬費、既存設備の撤去・処分費、中古設備、交付決定前に発注・契約した経費などは対象外

補助率が3分の2になる「省エネ診断」には、国の省エネ最適化診断、広島県省エネ伴走支援事業、金融機関による省エネコンサルティングなどが例示されています。診断を受けてから申請すると補助率が上がるため、次の募集に向けては診断を先に受けておくのが有利です。

令和8年度の募集と支払いの日程
  1. 1期募集6月12日〜7月15日
  2. 1期追加募集7月27日〜8月18日
  3. 2期募集9月4日〜9月25日
  4. 実績報告令和9年1月末まで
  5. 補助金の支払い令和9年2月末まで

広島県の制度ページ(2026年9月26日掲載)より作成。いずれの募集も締め切られている。

国や県の他の補助金との重複申請はできません。一方、市町の補助金は財源が市町の単独費であれば併用できる場合があり、可否は各市町に確認するよう案内されています。

県:課題解決型太陽光発電施設導入事業と幼保向けの制度

「課題解決型太陽光発電施設導入事業補助金」は、自家消費型の太陽光発電の普及や導入を妨げている課題を解決する先導的な取組を対象とした制度です。補助率は補助対象経費の2分の1以内、上限800万円で、FIT・FIPの認定を受けないことや、環境価値を需要家に帰属させることが要件です。単に電気代やCO2を減らすことを主な課題とする事業は対象になりません。令和8年度は8件の申請から4件が採択され、募集は終了しています。

「創エネ・省エネ設備導入促進補助金」は、県内の幼稚園・保育所・認定こども園等を設置する法人などが対象で、一般の事業者は対象外です。補助率2分の1以内、最大700万円で、令和8年12月18日まで先着順で受け付けています。

広島市の制度

広島市の令和8年度の脱炭素関連の補助は、住宅に家庭用燃料電池・蓄電池・V2H充放電設備・断熱窓を設置する個人向けの「家庭用スマートエネルギー設備等設置補助金」です。事業所は対象になりません。

事業者向けでは、過去に「省エネ機器導入支援事業補助金」が実施されていましたが、令和8年度の募集は確認できませんでした(2026年10月22日時点)。また、市内中小企業者の賃上げ環境の整備を支援する「2026広島市生産性向上等チャレンジ応援金」(対象経費の4分の3以内、上限200万円)は、製造コストを下げる機械設備なども例示されていますが、省エネ設備を対象とした制度ではなく、申請期間も6月19日で終了しています。

県内の主な市の制度

福山市:事業者向け創エネ・蓄エネ・省エネ設備導入等補助金

  • 太陽光発電:1kWあたり7.5万円(上限50kW)。FIT・FIPの認定を受けないこと、敷地内設置では発電量の50%以上を自家消費することなどが要件
  • 蓄電池:補助対象の太陽光と同時設置に限り、設備費と工事費の3分の1(上限50kWh)
  • 省エネ設備(高効率空調・照明・給湯など):2分の1、上限60万円。6月20日に予算を超えたため受付終了
  • 交付申請期間:令和8年6月1日〜令和9年1月8日。太陽光・蓄電池は2026年10月7日時点で受付中

そのほかの市

県の一覧では、呉市(企業向け太陽光発電システム 1kWあたり7.5万円・上限3,000万円など)、三原市(太陽光 1kWあたり7.5万円・上限150万円、受付は令和9年2月26日まで)、東広島市(事業者用太陽光・蓄電池、受付は令和9年1月29日まで)、廿日市市(太陽光・蓄電池・高効率空調など)の事業者向け制度が紹介されています。設置場所の市の制度を必ず確認してください。

まとめ

  • 広島県の中小企業省エネ設備等導入支援補助金(1/2、診断に基づく場合2/3、上限500万円)は、令和8年度の1期・追加・2期とも締め切られています。
  • 広島市には令和8年度の事業者向け脱炭素設備補助が見当たらず、県と国の制度が中心になります。
  • 福山市など県内の市には、太陽光・蓄電池の事業者向け補助を受付中の制度があります。条件は年度ごとに見直されるため、最新の要綱を確認してください。

国の省エネ補助金の選び方は省エネ・非化石転換補助金とはで解説しています。タンソーマンGXでは、県・市・国の制度から事業所に合った補助金を選び、申請書類の作成から実績報告までを支援しています。詳しくは補助金支援のページをご覧ください。

参考資料

本記事の内容は2026年10月22日時点で公表されている資料に基づきます。最新の条件は各事務局の公募要領をご確認ください。

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