公開 2026.10.22

北海道・札幌市の事業者向け脱炭素補助金

この記事では、北海道と札幌市が令和8年度(2026年度)に実施している事業者向けの脱炭素関連の補助制度を、道と市に分けて整理します。制度ごとの対象・補助率・上限と、2026年10月22日時点で申請できるかどうかが分かります。

北海道・札幌市の制度の全体像

札幌市内の事業所は、北海道の制度と札幌市の制度の両方が候補になります。ただし令和8年度の道の設備補助は公募期間が春から夏に集中しており、秋の時点で申請できるのは札幌市の制度が中心です。

令和8年度の主な制度と受付状況(2026年10月22日時点)

北海道

  • 省エネルギー設備導入支援:6月12日で募集終了
  • 新エネルギー設備導入支援:3次公募が8月28日まで
  • GX推進税制:認定申請の受付は年度内に複数回

札幌市

  • 製造業省エネルギー設備導入:10月30日まで延長
  • 自家消費型太陽光発電設備導入:令和8年度も実施
  • ZEB・ZEH-M設計支援:令和9年1月30日まで

北海道経済部GX推進局、札幌市の公表資料より作成。札幌市の制度はいずれも先着順で、予算に達した時点で終了します。

北海道の制度

省エネルギー設備導入支援事業費補助金

北海道経済部GX推進局が実施する、省エネ効果の高い設備への更新を支援する補助金です。令和8年度の公募期間は4月22日から6月12日までで、現在は募集を終了しています。

  • 対象者:道内に事務所または事業所を持つ法人と、共同で事業を行うリース事業者、それらのコンソーシアム(共同体)
  • 補助率・上限:補助対象経費の2分の1以内、上限500万円(コンソーシアムは1,000万円)
  • 主な要件:既存設備の更新に限る(新設・増設は対象外)。道内の複数の建物や街区を面的に対象とするか、サプライチェーンを構成する複数の事業者で行う事業であること。エネルギー消費量を導入前より年率20%以上削減する見込みであること

同じ局の「省エネルギー設備導入計画等作成支援事業費補助金」(2分の1以内、上限100万円)で計画を作った事業者は、3年以内の設備導入補助の審査で優遇されます。こちらも令和8年度の募集は終了しています。

新エネルギー設備導入支援事業費補助金

太陽光発電などの新エネルギー設備の導入を、市町村だけでなく道内に事業所を持つ法人事業者も対象に支援する補助金です。補助率は2分の1以内、限度額は5,000万円です。新エネルギー設備と省エネ設備を組み合わせることもできますが、省エネ設備だけの導入は対象外で、省エネ設備の費用は補助対象経費の2分の1以内に収める必要があります。法人事業者は、市町村の計画との整合性を確認する書面の提出も求められます。

令和8年度は3次公募(7月29日から8月28日まで)まで実施されました。2026年10月22日時点で、道のページに次の公募の案内は確認できませんでした。なお道は、道の補助事業どうしの併用はできず、国の補助事業との併用を検討する場合は早めに相談するよう案内しています。

補助金以外の支援

  • 北海道GX推進税制:道が認定した事業計画に基づく事業について、法人道民税(均等割を除く)・法人事業税・道固定資産税を最大10年間、不動産取得税を最大で全額免除する制度です。事業着手前の認定が必要で、令和8年度は11月30日、令和9年1月29日、3月31日を期限とする認定申請の回が残っています。札幌市と連携しており、市税の優遇は札幌市への別の手続きが必要です。
  • カーボンニュートラルファーストステップ支援事業:道内企業を対象に、省エネ診断を含むカーボンニュートラル化プランの作成を無料で支援する事業です。令和8年度の3次募集は9月24日で締め切られました。

札幌市の制度

製造業省エネルギー設備導入補助金

市内に本社と製造拠点を持つ中小製造業者を対象に、工場などの省エネ設備の導入費用を補助する制度です。補助率が4分の3と高いのが特徴です。

  • 補助率・上限:4分の3、上限500万円(共同受電設備を持つ事業協同組合は5分の4、上限3,000万円)。予算額は3億円
  • 更新(パターンA):照明(LEDに限る)、冷凍冷蔵設備、高効率空調、変圧器、生産設備など。更新前後でエネルギー消費量を年率10%以上低減する見込みであること。既存設備の更新を伴わない新規導入は対象外
  • 発電関連設備(パターンB):太陽光発電システムや高効率コージェネレーションなど。自家消費が目的で、施設のエネルギー消費量を年率5%以上低減する見込みであること

公募期間は当初9月30日まででしたが、事務局は10月30日(17時必着)まで延長しました。9月24日の時点で申請額は予算の約70%に達しています。補助事業は令和9年1月5日までに納品と支払いを終える必要があるため、機器の納期を確かめてから申請してください。

自家消費型太陽光発電設備導入補助金

社屋やビルなどに自家消費型の太陽光発電設備と定置用蓄電池を導入する企業等を支援する制度で、札幌市は令和8年度も実施するとしています。環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用した制度です。

札幌市の自家消費型太陽光補助のお金の流れ
環境省地域脱炭素の交付金
交付決定交付金
札幌市市の要綱で募集
交付決定補助金
市内の企業等太陽光を自家消費

国の交付金を財源とするため、国の他の補助金とは併用できません(2025年度の札幌市の案内による)。

2025年度の募集内容は、太陽光発電設備が出力1kWあたり5万円(上限245万円)、定置用蓄電池が工事費用の3分の1(上限100万円)でした。発電量の50%以上を自家消費すること、FITやFIPの認定を受けないこと、契約前に申し込んで交付決定を受けることが条件で、受付は先着順でした。令和8年度の要綱は、札幌市の公式ホームページが2026年10月22日時点で緊急メンテナンス中のため確認できませんでした。申請前に市の環境エネルギー課へ最新の条件を確認してください。制度の仕組みは地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の解説で詳しく説明しています。

ZEB・ZEH-M設計支援補助金

市内で延べ面積300平方メートル以上のZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH-Mを新築等する建築主に、上乗せとなる設計費を定額で補助する制度です。ZEBは延べ面積2,000平方メートル未満で150万円、2,000平方メートル以上で300万円です。令和8年度は4月1日に始まり、申込は令和9年1月30日まで(先着順)です。

申請前に確認したいこと

  • 交付決定前に契約しない:道・市のいずれの制度も、交付決定(道の制度は事業計画の認定)より前の契約や発注は原則として対象外です。
  • 先着順の制度は早めに:札幌市の制度は予算に達した時点で終了します。予算の消化状況は、先着順で終わる自治体補助金への備えも参考にしてください。
  • 道の制度は翌年度の公募に備える:道の設備補助は春から夏に公募されました。省エネ診断の結果や計画を早めにそろえておくと、次の公募に間に合わせやすくなります。

補助率や要件は年度ごとに見直されます。翌年度に申請する場合も、その年度の公募要領で確認してください。

まとめ

  • 北海道の省エネ設備導入支援(2分の1・上限500万円)と新エネ設備導入支援(2分の1・限度5,000万円)は、令和8年度の募集を終えています。
  • 札幌市の製造業省エネルギー設備導入補助金(4分の3・上限500万円)は、10月30日まで受付中です(先着順)。
  • 札幌市の自家消費型太陽光発電設備導入補助金は令和8年度も実施されています。最新の要綱は市に確認してください。

タンソーマンGXでは、道・市・国の制度から事業所に合った補助金を選び、申請書類の作成から実績報告までを支援しています。詳しくは補助金支援のページをご覧ください。

参考資料

本記事の内容は2026年10月22日時点で公表されている資料に基づきます。最新の条件は各事務局の公募要領をご確認ください。

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