公開 2026.10.21

充電器の補助金で施工会社が準備する書類と顧客が出す書類

この記事では、EV充電器の補助金を申請するときに、設置する会社(申請者)が用意する書類と、施工会社が用意する書類の分担を整理します。東京都の充電設備普及促進事業(事業用、令和8年度)の申請時チェックリストと、国の充電インフラ補助金(令和7年度補正)の手引きをもとに、申請時と実績報告時に分けて説明します。

結論 申請者の手元で用意する書類は多くない

充電器の補助金は提出書類が多く見えますが、その大半は見積の内訳、図面、写真といった工事の内容を示す書類で、施工会社が作成します。東京都の事業用助成で、申請者である法人が自分で取得・作成する書類は、主に登記簿謄本と同意書です。

東京都の事業用助成(国補助なしの事前申請)の書類の分担

申請者(設置する会社)

  • 会社謄本(履歴事項全部証明書等、3か月以内)
  • 個人情報活用に関する同意書(手続代行時、社判を押印)
  • 申請書・誓約書の内容確認

施工会社

  • 見積書と見積書の内訳書(Excelテンプレート)
  • 要部写真(施工前)
  • 設置場所見取図・平面図・電気系統図・配線ルート図(A3カラー)
  • キュービクル仕様書など該当する場合の資料

クール・ネット東京「申請時チェックリスト別表第1(事前申請・国補助金なし)」をもとに整理。助成事業に係る関係部署・担当者連絡先一覧は双方の情報を記載する。

東京都の事業用助成 申請時に申請者が用意するもの

  • 会社謄本:現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書。3か月以内に発行されたもので、登記情報提供サービスで取得したものは不可です。
  • 個人情報活用に関する同意書:施工会社などの手続代行者が申請する場合に必要です。組織名称、代表者役職・氏名を記載して社判を押し、記入日から3か月以内に提出します。
  • 申請書類の内容確認:助成金交付申請書(第1号様式)、誓約書(第2号様式)、事業実施計画書(第3号様式)は電子申請フォームに入力します。代行者が入力する場合も、申請者の住所・名称・代表者が謄本と一致しているか、誓約事項を申請者が確認します。

このほか、既築の分譲マンションに設置する場合の総会議事録、リース契約の場合の使用者の本人確認書類、月極駐車場の賃貸借契約書など、該当する場合だけ必要な書類があります。

施工会社が用意するもの

  • 見積書:申請者宛て、作成日が申請受付開始日以降、有効期限内、支払方法が金融機関振込であることなどが条件です。
  • 見積書の内訳書:公社のテンプレートを使いExcelで提出します。「材工一式」ではなく部材費と労務費(人工)を分け、助成対象外の費目を明示します。
  • 要部写真:施工前の写真。駐車車両などの障害物がなく、AIで生成した画像やインターネット上の写真ではないことが求められます。
  • 図面4種:設置場所見取図、平面図、電気系統図、配線ルート図。A3カラーで、公社の図面作成例に沿って作成します。
  • 該当する場合:受変電設備を申請する場合のキュービクル仕様書や単線結線図、充電設備のカタログ、先行配管や既設撤去の内訳書など。

実績報告(国補助併用の事後申請)で増える書類

工事が終わった後の書類は、申請者と施工会社の双方が関わります。国の補助金を併用して都へ事後申請する場合のチェックリストから整理すると、次のようになります。

工事完了後の書類の分担(東京都・国補助併用の事後申請)

申請者

  • 発注書または工事請負契約書(申請者の押印)
  • 金融機関発行の振込を証する書類
  • 助成金の振込口座の確認資料
  • 国の交付決定通知書・額確定通知書

施工会社

  • 請求書・領収書と請求書の内訳書
  • 施工後の要部写真・銘板写真
  • メーカーの保証書
  • 完成図面4種

振込を証する書類は、ATMやネットバンキングの振込明細などで、支払元・支払先・金額・日付が確認できるものです。他の経費とまとめて振り込むと請求額と一致しなくなるため、1件ずつ個別に振り込みます。現金の受け渡しによる取引は助成対象外です。

国の充電インフラ補助金の場合

国の補助金でも、法人の申請者が用意する本人確認書類は、履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書(3か月以内)と、法人番号を確認できる書類(法人番号指定通知書や国税庁の法人番号公表サイトの画面など)です。役員名簿はオンライン申請システムに入力します。「事務所・工場等」への設置では、証明書に代表取締役等の住所が記載されていることが必要です。

国の補助金では、手続代行者は原則として工事施工会社に限られます。申請者は自らオンライン申請システムのアカウントを取得し、施工会社に手続代行者アカウントを作成してもらって設定します。申請者以外が申請者アカウントを取得することは認められていません。代行費用は補助対象外で、有償で代行する場合は行政書士法に抵触しないよう注意が必要です。

また、国の補助金はGX予算を財源としているため、申請者がアカウントを登録する際に「財務健全性を担保する事業計画(自己申告書)」を申告します。これは会社の財務に関する申告であり、施工会社では作れないため、申請者側で早めに準備しておく書類の一つです。

分担を決めるときの注意点

  • 通知書は申請者に届く:交付決定通知書などは申請者宛てに通知・郵送されます。施工会社が代行していても、申請者側で受け取りと保管を担当者に決めておきます。
  • 支払方法:国・都とも、支払は金融機関振込が原則です。国の手引きでは、他の取引との相殺、手形、ファクタリングによる支払は認めないとされています。
  • 日付の順番:発注書・契約書の日付が交付決定より前になっていないか、申請者側でも確認します。
  • 不要な書類を作らない:様式のない証明書を独自に作る必要はありません。チェックリストに載っている書類だけを用意します。

まとめ

充電器の補助金の書類は、工事の内容を示す見積内訳・図面・写真を施工会社が、法人の実在と意思を示す謄本・同意書、支払の証明を申請者が用意するという分担が基本です。最初にチェックリストで分担を確認しておくと、申請者側の作業は大きく減らせます。制度の内容は東京都の充電設備普及促進事業の解説をご覧ください。

タンソーマンGXでは、充電器の補助金について、書類の分担の整理から申請書類の作成、実績報告までを支援しています。詳しくは補助金支援のページをご覧ください。

参考資料

本記事の内容は2026年10月21日時点で公表されている資料に基づきます。最新の条件は各事務局の公募要領をご確認ください。

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